カンナは高さ出しのケズリだけ ほかは「輪ッか」ケズリしろ
上が カンナ 下が 輪ッか カンナで削ると刃を磨がんなんやろ←時間ムダ 京都のロクロ師が水挽きをまとめてやって品もン養生 さあ 湯のみ1000個の削りとなったら 朝1番に50本のカンナ磨ぎ 昼からまた磨ぎ直し50本 これで1時間半ほど時間とられる 益子でおぼえてきたんやけど「輪ッか」 薪をたばねる鉄線 0,8ミリくらいのピアノ線 こどのもお絵書きの「オサカナ」の形によじる 大きすぎても小さすぎても使いにくい これは強力な武器 カンナのケヅリごろより もっと湿った品が 輪ッかのケヅリごろ まだべたつく品もンでも輪ッかなら削れる ケズリのタイミングが カンナより速いンで前倒して速く仕事できる うちは化粧 生掛けやから そのほーが有利 さらーに 削りの「表情」がつけやすい さ 実際↓ カンナは背側をつかう 刃はいらん 輪ッかケヅリでケヅリごろの品は カンナケズリではやややわらかすぎる品 やわらかい品の底を一気に幅広く削るには カンナの背を押しあてる 刃をとぐヒツヨーなし カンナ1本あればイイんでラク 高さがでたら 輪ッか で 高台の直径を決め 高台ぎわを削る 水挽きの時に ちゃんと薄く作ってケヅリは 高台ぎわのみ 手の技を見てもらうンやから 口まで総ケヅリするなんてもったいないこと 輪ッか で 高台の内側を削る オサカナの形の3辺のカーブを うまく角度をつけて当てて 輪ッかを持ち替え持ち替えして削れば 表情のある 仕事してある 絵が描いてある いきおいのある高台になる 光と影が きっぱりと交わって くっきりと 面が切りかえされる この 『竹の節高台』が好き 水挽きでつけた指筋も 「風」 輪ッかで削ったケズリ目も「風」 うちの屋号は八風窯(はっぷうよう)やからね -------------------------- 口つくり 口から1センチと 高台と高台きわに 適度な厚みを残すこと ほかの部分はかなりうすく仕上げる こーゆー作りをしておけば 手取りが軽く 割れにくい品 になる ----------------- 薄くペラペラで軽すぎる陶器は ヨワイ品 陶器=土ものの生地の強度はもともと 磁器の半分しかない ふだん使いの生活の道具としての強度を どう作り出して「美」と共存させるのか ここ↑がこれからの時代に 手作りのやきもん屋が 生き残れるかどーかの瀬戸際 ----- 適度な「持ち重り」は陶器の持ち味 熱い食材も熱くなく持てるのが陶器の利点 ざっくりした/素朴な/あたたかみのある/ のびやかで健康な・・・ そんな「美」のやどった品を 作れ! ------------------------------------------ いやー つい力はいってしまいましたぁ〜♪ ---
★生き陶 9 取っ手
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