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 ぼくは絵付けのある器をつくる
 
 短大は京都、洋画科。
 ふつーはセンセになるか 友禅描きになるか デザイン事務所に勤める。
 たまたま京焼の窯元から絵付け師の募集が来てたんで・・・
 そこで6年。そのあとの2年で越前焼/美濃焼/益子焼と修行して回って19年前に独立。
 
 
   
 絵付けをしないでおこう、と思った時期もありました。
 陶器の面白さは形と釉(うわぐすり)と土味だけでもやれる、と考えたから。
 
 渋いやきものだけを焼こうとした時期がある。
 黒いやきもの、白いやきもの、絵のないやきものが高級やと考えた時期がある。
 絵を描いたやきものは「売らんかな」のやきものやと決めつけた時期がある。
 
 これ作り手の思いだけが先行してましたね。
 まわりの『陶芸界』の目を意識して同業者、玄人受けする『芸術風の器』を焼こう背伸びしてた・・・
 
 自分で売ってみると、使ってくださる方々が日々つかう器、
 日常の道具としてのやきもの=工芸になにをもとめてはるんか、見えて来た。
 
 それから 半分だけ絵を描くことにした
 これ見よがしに100%書き込む絵付けはしない
 それは飾り皿 鑑賞のためのもの
 それやったら和紙に絵具で描いたらええねん
 
 日常ほんとに使う器のバアイ
 
 本当の『絵』は使う方が盛り込む食材
 ぼくの器は盛り込んだ食材をひきたてる舞台
 そやから半分だけしか描いたらイカン
 
 そこに描く絵=文様は・・・
 
 自然や 四季や なつかしいなにものか を感じてもらう記号みたいなもんで、
 それが使う方の 心をゆるめ あたため 和ませる・・・
 
 
   
 器の絵付けには 花の絵が多い
 「自然」をあらわす記号のようなもの
 
 四季あるこの国の食卓に
 「自然と季節」をとりいれる記号
 
 その記号によって人は 和み やすらぎ 休み 心ゆるめるんやろー
 
 
   
 なので こんな豆皿ができた。 直径10,5センチ高さ2センチ
 『絵付けについて その2』もご覧ください   ご意見・ご要望をお聞かせください。 >ご意見・ご要望のページ    
              
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