永源寺町 人口 6700人
びわ湖の東、滋賀県がわの鈴鹿山地の山里。
そこのみんなみんなとつくる 『いのりのかたち』
いっしょにつくる 1年生も中学生も
いっしょうけんめい 手をうごかす
その作る手のうごきが
そのまんま 『いのり』だ
できたかたちは みんなみんな
『いのりのかたち』だ
作ってくれる こどもたちの手と指は
みんなが5才のときに ぼくがにぎってふれ
手形をとった 手と指だ
ここ10年 すべての永源寺町5才児の手と指を
ぼくはやわらかい粘土板におしつけ
1本1本の指をめりこませて
手形をとって焼いてきた・・・
そのときまだ ちいさかった 手と指が
いのりのかたちを 作ってくれてる・・・
5才のこどもの 手形をとる
そのたびに 思ったこと
ぼくの気持ち・・・
毎年毎年いろんな手とであう
ほんとにいろんな手がある
黒い手 白い手 ケガしてる手
ふとくてみじかい指 すらっとした細い指
かたい手 やわらかい手
でも みんな まだちいさい手
そのちいさい手と指で
絵を描き 字を書き ピアノを弾いて
砂場を掘ってトンネルをつくり
ゆびきりゲンマン約束し
この指とまれで仲間を集め
時にはだれかをたたき
時にはヒミツの宝物をにぎりしめ
ときどき
ポロポロこぼれる
じぶんの涙をぬぐっていくんだな
そう思うと
手形を採るたびに
せつないような 苦しいような
やさしいような うれしいような
ふしぎな気持ちになる
ほんと あのときの
ちっちゃかった指と手が
いのりのかたちを1000個つくろうという
ぼくの呼びかけに応じてくれて 協力してくれて
いっしょうけんめい手をうごかして
その指と手から生み出すかたちで
ぼくをこんなにも 驚かせてくれる
・・・不思議なことだ
・・・ありがたいことだ
いのりのかたち2展示編その4につづく
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