行者小屋を出て 1時間半で 稜線に出た 中岳ー阿弥陀岳の鞍部 急に風が出る 遠く雲海の向こうに 富士山 ザックを置き 阿弥陀岳まで空身でピストン往復する ザックは8キロほど 中身は雨具 非常食 寝袋=シュラフ ダウンベスト 緊急に備えての乾いた着替え一そろい これだけなら 8キロの荷ですむ 今回2泊3日 または1泊2日 山小屋利用の山行 10月末 日本アルプスでは南に位置する八ヶ岳 万が一 雪がもし来たら すぐ撤退するつもり 食事は山小屋の食事2食付宿泊 初日以降の昼は山小屋の弁当利用 テント無し 食料無し 煮炊きの用具無し 雪のための装備無し これなら8キロの荷ですむ 高校の山岳部のとき 1泊2日の山行 4人パーティで テント食料燃料ストーブ持つと 1人のサブザックに詰めた荷の重さは 20キロになる 高校の山岳部のとき 12日間の北アルプス夏山合宿 大キスリングに詰めた荷の重さは 45キロ そのときのぼくの体重 42キロ 泣いたねー 冬山合宿も春山合宿も 45キロ 泣いたねー 登山 って 元々は 行軍 の訓練です 野山を小人数の隊で 踏破して生き延びる技術 それは 斥候:せっこう=スカウト=偵察部隊の必須技術 スポーツ って 元々は イギリスの貴族の発明した技術システム 彼らは階級的に士官となる人材 戦略を立て 労働者階級の兵卒を 指揮統括管理して 戦闘に勝つ指揮官 体力気力知力 すべてにおいて兵卒より 優れていなければならない そのための技術の教育システムが 発祥期のスポーツです 登山 ヨット フェンシング ボクシング 陸上競技 種々の球技 すべからく 最初は貴族の子弟の 体力強化のために 発祥したもの 映画「炎のランナー」には その辺の事情が ちょっと出てましたよね ともあれ 現代日本の平民 やきもの屋のぼくは ザックを置いて 阿弥陀岳への 急坂に取り付く 岩場には ハシゴ場 クサリ場が あってホント急峻 息が上がる 数メートル進んでは 休む 33年前は 3000級の山でも こんなに息上がらへんかったけどなぁ やっぱ オジンになってる オレ なので 休み休み ちょい記念撮影 おっさん かなり へばってる 東の権現岳に ガスが 急速に 沸き始める ガス=水蒸気=雲=霧を 山屋=登山者用語でこーゆー 直登35分で 阿弥陀岳山頂2805m ここでオヤツ あーウマー♪ 雲海の上に 南アルプスの山並み 北岳 間ノ岳 甲斐駒ケ岳・・・ 北には これからたどる稜線の道 中岳から赤岳 山頂小屋も見える その先に 横岳への 難所もくっきり きびしい岩尾根が 恐竜の背骨のように 明日越えることになるけど 天候はダイジョブかな 膝はダイジョブかな 八ヶ岳 装備 |