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  冬山登山の実際 1
  冬山登山の実際 2
  冬山登山の実際 3

冬山登山の実際 3

赤岳鉱泉小屋から 左の樹林帯
登り始めて 積雪は20〜25センチ
セミロング のスパッツが無いと靴に雪が入る

靴に雪が入ると 足が濡れる
足が濡れると →いずれ凍傷になる
凍傷になると →いずれ歩行困難になる
そーなると  →疲労凍死する

こーゆートコに行くには 道具が要る
登山は道具にカネのかかるスポーツ=余暇体育活動

冬山登山の身支度

上半身は

すぐに乾く 速乾半そでTシャツ ¥2500くらい
暖かい   サーモ系長袖シャツ ¥5000くらい
汗を発散する長袖アウターシャツ ¥5000くらい

下半身は

膝や筋肉を 補助するサポートタイツ ¥15300
その上に  サーモ系パッチ   ¥5000くらい

靴¥22000 スパッツ¥3000
冬山用3層手袋¥8800 耳あて¥1500
軽アイゼン¥2000 上等靴下¥2500ほど

もっとも重要なのは外に着てる 雨具=合羽 
これは防風衣も兼ねている マムート社の雨具=合羽
ゴアテックス製=防水透湿 雨や水は弾き 内側からの
水蒸気は外に発散する そーゆー素材 これしかない
上下で ¥35700 今年買った物のなかで
もっともネウチのある 買い物やったなぁ♪

 着てるもの ここまでで¥80000
 この雨具に もっともカネをかけてる
 雨具だけではダメで 下着が重要

 そのことは「タカ号の遭難」で学んだ
 ヨットレースで遭難 漂流いかだに4人 
 生き残ったのは 新素材の速乾シャツとパッチ
 を着た一人だけ 良い道具は必要 はっきりしてる

冬山であれ 3000mであれ
運動してる最中は 暑い 汗をかく
その汗を水蒸気の粒にして発散するシャツ 新素材

木綿やウールの天然素材やと 保水する
繊維の中に 水分として含む それはダメ 冷える
 
汗を水蒸気の粒にして 外側に発散しないとダメ
その水蒸気の粒は ゴアテックスの透過膜を抜けて
外に出る=蒸れない=内側から濡れない=冷えない

ゴアテックス とゆーのは 水の分子よりちいさく
水蒸気の分子よりおおきい穴の開いた膜を
別の素材で挟み込んだ 新素材の布 雨を弾き
汗の水蒸気を外に出す 汗そのものは出さない

内側に着てるのが木綿で
それが汗でびしょびしょやったりしたら ダメ
夏 裸の汗まみれに直接 着たりしても ダメ
それじゃ汗そのものの水の分子 それは外に出ない
なので内側に着るシャツとの組み合わせで 機能発揮

 運動して汗をかき濡れた身体
 夏でもひどく冷えると体温低下はなはだしく
 悪条件が重なると ヒトは簡単に死ぬ

とゆーことで 
カネのかかったイイ道具に守られて
2220mの赤岳鉱泉から
2760mの硫黄岳へ 2時間40分 1:10

樹林帯の中の道が長いので 
激しく吹き付ける風から守られていたけど
赤岩の頭=稜線に出たとたん ブリザード=暴風雪

 冬山稜線のリアル

視界100
目があけてられないほどの氷粒の吹きつけ
顔面全体を覆う 目出し帽 はない
フードのコードを閉め 耳あてをマスクに

ピッケルはない ストックしかない
それを突いて風に背を向け 耐風姿勢をとる

稜線の雪 クラスト=凍結してる
6本歯の軽アイゼン 夏山雪渓用 冬山用ではない
が これでも 助けにはなった 

夏道は雪と氷に覆われている
勘を働かせて 自分の道を行く
左に爆裂火口 があるはず 
そっちに寄ると キケン
稜線中央を はずさない
前方に岩場 やなカンジ
撤退すべきか・・・・
迷いつつ 越えて 
広い稜線

無人雨量測定小屋

道標 凍りついた霧氷=エビ天
掻き落とすことは出来なかった ガチガチ

山頂のケルン 
なんとか掻き落とした 2760

ともかく ヒー
冬山3000の稜線は ヒー 
それが実際=リアル ほんとに ヒー 

八ヶ岳は アルプスの縮小版みたいなトコ
そこの12月3日で こーなんやから
単独行 50のオッサン もう 
冬山3000の稜線に行くのは やめる

    冬山は封印する


樹林帯にもどって
自分の踏みあとを追う下り
もう消えかかってるところも
赤岳鉱泉まで下り 1時間20分 2:30

ここまで下りると あったかい
上はすんごく寒い 風でもっともっと寒い
ザックの胸ストラップにつけてる 水ボトル
飲み口シャリシャリ どんどん凍り始めてた 
下=2200mは あったかい

鉱泉小屋に入って だれも客のいない
ひろい食堂で 山菜ソバ¥700
暖かい食物 生き返る

3じから下山 来るとき3時間
下りは1時間40分で 美濃戸に停めたクルマに

12月3日月曜 行動終了 行動中 会ったのは 
朝の登り8じに 林道ですれちがった
下りてきた2人だけ
ずーっと 一人の雪山 だった

クルマで移動 原村の温泉に入って 
身体あたためてから 6時前に 家に電話

 あんなー 山 登っててん ごめん
 シンパイするから きのうはウソついた
 もう 冬山には行かへんわ それを見極めた
 うん もう下りてるんで 安心して
 うん 今から帰るさかい 家には10じくらい
 うん 飛ばさへん
 うん 眠たかったら仮眠するし
 うん 
 うん ほなな

なにがしか
みなさまのお心に
とどきましたでしょーか?

もしそーなら

    今日はガクの
    サッカーの試合を
    見に行ってやるかなー
    はじめて


   

冬山登山の実際 1

 




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