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畑便り2007/12 この一年ありがとうございました。 自然農に取り組んで七年、まだまだ未熟、でも少しずつ自然の力強さを感じ始めています。 一昨年博物学者の富永様が私達の農園を見て『ここでは植物も虫も生き生きしている。 こんな中で野菜も育ったらすばらしい。 耕さなくなって5〜6年くらいからグーンと変わってくる』 との言葉を心の支えにしてこの一年を過ごしてきました。 昨年の獣害以来天候不順等で、 ほぼ一年、野菜をお届けできなかった時が多かったのですが、この秋冬は今のところ 森の生き物とも分け合って・・・・・と言うところでしょうか。 ありがたいことです。 今年は若い人達が、何組か私達の自然農園を訪ねてくださいました。 それぞれ、いろんな状況をきっかけに自然農に巡り会われたようです。 自然の中、自分と自分につながるあらゆる生命に向けて、繊細に揺れ動く感性や夢想、 幼い頃の日常が自然との対話によって成り立つことは、人間としての成長にとって本当に 大切なことだと思います。 若い人々の気づきを心から嬉しく思います。 人は生まれながら にして反自然な生き物なのだろうか。 クライブ ポンティング著「緑の世界史」を読んで、さらに考えさせられました。 私が風の色で絵が書けるようになった時わかるのかも知れません。 私達が、未来の人々に残すものは、豊かな森ときれいな水 それが何よりも 大切なもの、その思いを強くしています。 来る年が、生きとし生けるものに幸多き年でありますように。
ニルギリ ハッピーバレー農園 Natural balance for the earth TEL&FAX 0748(53)2251 http://www.t-craft.com/nilgiris 畑便り2007・8
とここまで、畑便りの文章を書き上げて、野菜の生長を見守っていた7月の末 、寒いくらいの土用の日から、8月に入るや、こちらも厳しい猛暑日が続き、2日に 雨が降って以後、夕立といえるほどの雨もない日々が続いて、もうすぐ9月に 入ろうとしています。 トマトの1/3が枯れ、トウガラシ・ナスビも生長が止まった ままです。 雑草にも勢いがありません。 バランスを失った天候は、私達動物の命を支えてくれる植物の成育にも影響を 与えます。 先日、アル・ゴアさんの『不都合な真実』と言う映画を見ました。 政治・経済・自然・環境・選挙の一票の重みも含め、いろいろ考えさせられる 映画でした。 私達は『お湯の中に入れられたカエル』にはなりたくない。 ぜひ機会を見つけてこの映画を見てください。 暑さはまだまだ続くそうです。どうぞ心身ご自愛下さい。 ニルギリ ハッピーバレー農園 Natural balance for the earth 夏野菜 トマト ★ろじゆたか(大玉) ★トマト夏のコマ ★イタリアトマト・・・コクのある加工用トマト・サラダ生食もOK ★サブレトマト(中玉) なす ★山科なす・・・ ★真黒なす・・・ いずれも古代種です ★長崎長なす ・・・ インゲン ★むらさき菜豆(やらず豆)・・・湯がけばきれいな緑色になります。 ★大丸うずら豆(主に煮豆) ★黒種衣笠(黒豆インゲン) ★高原秋縞・・・紫色の縞模様があざやか キュウリ ★夢みどり21 ★霜しらず地這 ピーマン ★京みどり ★伊勢ピーマン・・・こぶりで柔らかな品種 ★ バナナピーマン・・・果肉が生長と共に、緑→黄色→オレンジ→紅と変化します。 サラダやマリネでどうぞ。 とうがらし・・・あやばあさんからの手種 ズッキーニ・・・大きくなっても大丈夫。油とよく合います。 丸ズッキーニ・・・普通のズッキーニと同様。 オリーブオイルで炒めたり シチュウーの具等に。 夕顔・・・ みそ汁煮物等菜食用。かんぴょうとしても有名。 太へちま・・・沖縄ではナーベラと言って豚肉と一緒に食べます。 カボチャ ★栗カボチャ ★赤皮あまぐりカボチャ・・・煮物、小豆とのいとこ煮、鶏肉とのそぼろ煮、プリン ニラ エゴマ・・・葉をキムチに。(ケッパリ) 実をじゆうねんとして オクラ ★八丈オクラ・・・独特の柔らかさをいかして生のまま刻みサラダ等。 和えものにも。 ジヤガイモ ★アンデス赤ジヤガ・・・インカの国の原種 ★ムーンレッド・・・赤色、メークィンぽい。 里芋 ★赤ズイキ・・・酢の物 ★八頭 にがうり(ゴーヤ) バジル さつまいも ★紅東(ベニアズマ) ★なると金時 沖縄小冬瓜・・・肉質厚く。あんかけ、汁の実等に。 つるむらさき・・・天ぷら おひたし等に まるばの会初夏〜盛夏のたよりです。 "豊かさとは多様性" 自然農をはじめて7年、まるばの会に参加させて頂いて2年、野山を歩くうち、 少しずつそんな風に思うようになってきました。 自然農の玉ネギ、いつまでたっても大きくは育ちません。 大きくても小さくても 細胞の数は一緒だとか。 それでも納得も満足できないのは、人の欲。 その欲が地球の温暖化等、地球環境にわるさをしている・・・・行き過ぎたら 戻ればいいのに、数字のつじつま合わせをしてでも前へ進もうとしている 科学万能人間のこっけいさ。 多様性の中にこそ生命の連鎖があり、命が生命をつないでいる。 それなのに人の価値判断だけで、いくつもの生命が絶滅危惧種となり、 やがて消えてゆく。 日本の農業も、やがてその道をたどるのか。 でも、今皆が気づけば"危惧"だけで終わる。 野を、山を、ゆっくりと歩いてください。 そして小さな生命にふれてください。 そこには、きっと センスオブワンダー!! ウツボグサ 『この花の蜜を吸ってみ!』と 言われて・・・チュウチュウ。『甘い!』 この春ニルギリハッピーバレー農園に若い人が何人か訪ねて下さいました。 ありがとう! いろんな人生の経験から、自然や命を育む農に関心を 持たれたようです。 効率や経済性が優先される今の時の流れに対して、 野にある小さな命の営みは、『きっと何か忘れているよ!』と伝えてくれて いるような気がしています。 『沈黙の春』なんて誰も望んでいないはず。 若い人達の気づきを心から嬉しく思います。 シロバナニワゼキショウ ニルギリハッピーバレー農園Natural balance for the earth TEL&FAX 0748(53)2251 Eメールnilgiri@mbox.kyoto-inet.or.jp http://www.t-craft.com/nilgiris 祭り 西田邸再生プロジェクト 昭和30年頃までは、まだ冷蔵庫もなく、ましてや今時のオードブルなどと、 お洒落な御馳走などなかった頃の、祭りの御馳走と言えば、寿司 (バラ寿司、鯖寿司、まき寿司)、ぬた、卵焼き、蒲鉾、焼き豆腐、季節の 野菜を使った和えもの、鶏をつぶしてタマネギ等と煮たもの、ヨモギ餅、 ワラビ、そして鯛そうめん(我家はなま節だったように思う)でもあれば たいそうな御馳走だったように私は記憶している。 そして、春の祭りに出てくるのが、『竹の子』 大きな鉢に沢山もられて いたのを思い出す。 今思えば、自然の力をいっぱいに受けて育った 旬のものと、その土地だけの創意工夫された食文化の中で、客人を 精一杯の心で「おもてなし」をしたのだと思います。 それぞれの家庭の 味を出しながら・・・ 西田邸のお祭りもさぞ賑やかだったことでしょう。 本当に贅沢な旬のものをいただきながら、『桟敷窓』をとおして、家の中 から祭りを見ると、絵巻物を見るような、絢爛豪華と言う言葉がぴったり 当てはまるのかも。往時の勢いがあった頃の、日野商人の心意気を 感じます。 子ども達にとっても、楽しかったことと思います。 そして、 親戚、友人等との語らいのひとときは、どれほど意味のある時間を もたらしたことでしよう。 今まで、桟敷窓の外しか知らない方は、西田邸の桟敷窓から祭りを 見ることで、桟敷窓の『外と内』の楽しさとおもしろさを感じることが できるでしょう。 当日は、迫の竹の子で、『竹の子ご飯』を炊きます。 旧家に興味のある方、桟敷窓、おくどさんで御飯を炊きたい方、 祭り囃子にうかれたい人、 5月3日(木)日野祭り当日西田邸で、 お手伝いして戴けませんか?募集中です。 迫の竹の子 その美味しさは、日野の方なら皆さん御存知 だと思いますが、そのわけは迫が単純な竹林 ではなく、谷地田の間にある雑木林で、 古琵琶湖層の豊かな土壌とクヌギやドングリ等 広葉樹の腐葉土から生まれてくるからです。 連絡先:ひのきの会 加藤芳子090?2199?3646 山田すみれ0748-52?4554 おくどさんで炊いた御飯を食べる会 竹内滋0748-53-2251 明けましておめでとうございます。 年々、一年が短く感じるようになっています。 童話モモの世界に出てくる灰色の男達が増え続けているのでしようか。 今年はモモにでもなって、灰色の男達を消し去ることができないかと考えて います。 畑 生津の畑を昨年夏に閉園し、迫の畑だけになりました。 迫の畑は、日照時間が短いせいもあり、まだまだ土ができていないところが 多く、何を蒔いても・・・育ちが悪いのです。 でも来年からは、迫の畑のみ になったので、もっと目を掛けることもできるので変化が楽しみです。 それにしても、畑は淋しいです。 平日は誰も居ません。 以前(30年程前) は、もっと村に人が居たような気がします。 母が亡くなってから母が営んで いた畑を私達が引き継ぎ4年・・・・・その畑に立つと思います。 母はこの場所から、いつも私を見ていてくれたのだと。 小中高の学校の行き 帰り、子ども達が遊んでいる様子等々。 何も言わない、何も聞かなかったけ れど・・・・・。今日ほど便利ではなかった時代、子ども達との会話とかコミュニ ケーションなどと言ったことが、生きる為に忙しかった大人達にできるはずが ありません。 子ども達の行動を、大人達は畑で汗を流しながら適当に見守っ ていてくれたのだと。 もし今もっと田畑に人が居たら、集団下校などといった 奇妙な光景を見ることもないだろうし、子ども達は車が来たら素直に道を開け てくれるかも知れません。 そしてサルたちも現れることなどないのかも。 西田邸のおくどさん 古民家再生プロジェクト おくどさんのおかげでたくさんの人達との出会いがありました。 日野祭り 桟敷窓アート 「四季・遊牧-ツェルゲルの人々-」の上映会等で、 おくどさんに火を入れ、おくどさんで炊いた御飯 を食べる会を開いて食事を作ると、誰からか 何かしら差し入れがありました。漬け物、 サラダ、煮物、あえもの等 その人の 手料理で、他にはない 『あたたかな家庭の味』でした。 四季・遊牧-ツェルゲルの人々-上映会 昨年、日野で『四季・遊牧-ツェルゲルの人々-』(7時間40分)を上映できた ことが、一番うれしいことでした。 小貫雅男先生の「菜園家族レボリューション」と「自然農」は、自然と共に 生きるという共通の思いがあるように思います。 小貫先生が話の中で、"もの"の豊かさを追い求める『市場原理至上主義』 は欲望と競争をさらに拡大しつづけ、人が自然や家族と共に過ごす時間を、 不思議なぐらい見事に奪って行きます。 地球資源の限界や地球環境の 保全、今地球上の3/4の人は、貧困にあえぐ国に暮らしている、と言うこと をしっかりとみすえ、見えないものの大切さに気づき、『若者に生きる勇気と 夢を与えることが、私達大人のすべきこと』そして、ききわけのないわらべ ごころを持った少年のような眼差しで『ますます時代は厳しくなりますが、 私はあきらめませんから。』と述べられたことが、印象的でした。 《学ぶとは、希望を語り、誠実を胸に刻むこと》-菜園家族物語-より 尚 「四季・遊牧-ツェルゲルの人々-」「菜園家族物語」等詳しい情報は 里山研究庵 Nomad(ノマド)http://www.satoken-nomad.com/ のホームページでご覧になれます。 世の中 昨年12月の国会で防衛庁が防衛省に昇格される議案が通過してし まいました。 武力を持つ者が権力を持った時の危険性は幾多の歴史が物語って います。 いつも、戦争で犠牲になるのは女性や子供等、弱い立場の人々です。 戦後日本の持つ世界の宝、平和憲法9条の改憲、廃止の動き等、私達の 力で止められるものなら止めたいものです。 生きることは揺れ動くこと、 私達は何事にも左右の揺れにバランス感覚を持っていたいものです。 昨年12月10日、私達が住む日野町でも、「9条の会」が500人以上の 会員で誕生しました。 明治以降、第二次世界大戦前には国権の発動で 10年に一度も他国に戦争を仕掛けていた日本が、この平和憲法を制定 して以後、一人の戦死者も出していません。 徹底した無抵抗主義は、徹底した平和主義と真の民主主義とにつながる のです。 『気が付けば戦争が廊下の奥に立つていた。』 と言うことのないよう、 一人ひとりができる、あらゆる努力を、今すぐ始めることを望みます。 2007年が皆様と皆様の家族にとって 幸多き年となりますように、心からお祈り申し上げます。 |
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