八風窯
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技法公開
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『炭焼窯で黒陶を焼こう 焼成編』
『陶板時計の制作』
『祈りの造形(かたち)1000』 成形編

 

 

八風窯の『焼き』について
 

うちは灯油窯を使こてます。
いまの陶磁器はガス窯や電気窯で焼くのが普通ですが、うちは灯油窯。

燃費がもっとも安くてカロリーが高く、
焼成時間が短縮できるのと、ガスや電気で焼くより
丈夫なやきものが焼けると思ってるからです。

ウチのやきものは 素焼850度→本焼1280度→上絵の窯850度 と3度焼きます。
青/ミドリ/黒の3色で絵が終わる物は本焼までの2度で焼きます。
赤やあざやかなミドリ/黄/紫/金/銀などの上絵の色を使うのんは3度焼きます。

上絵/素焼は焼成4時間。850度まで。
うちの本焼は10時間焼成。時間は短いけど
焼成温度はよその窯元より高い!

 


1280度まであげる、東京ゼーゲル9番を完全に倒します。
陶器はふつー1250くらい。しかーも!高いところで時間をかける。
(ゼーゲル錐は磁器土で作られた温度を計る小指ほどの三角錐:何度で融けて倒れる
か番数で決まってる8番は1250、9番は1280、10番は1300。窯業いっぱんで使
う)

1000度までは3時間でかけあがり、そこから1280を7時間かける。
1200こえてからでも2時間。
この焼成と信楽の耐火度のある粘土のおかげで・・・

うちの品はやわらかい印象なのに→じょうぶです。
簡単に割れたりカケたりしない。

食後の洗い物はうちの中1と小4の息子に洗わせてますが、
洗い桶につっこんでガチャガチャ洗てもダイジョーブ。
それで簡単にカケるような品は家庭食器としては失格やと思てます。

もろい陶器もあることも事実です。
風合いを重んじすぎるあまり、低い温度で焼く、
もろい土で作った『茶陶みたいな食器』もあるんですね。

これマズいんですわ。手づくりの陶器=高くて割れやすい、と思われてしまう。

『手づくりの芸術』ってコトバに甘えてはいけないと思うんです。
美術的な要素はもちろんある。でも手で作った陶器=美術品ではない。

毎日つかうくらしの『道具』やねんから安くてじょうぶやないと・・・
ぼくはそー思もて仕事してますんで・・・

八風窯の品が「安くてじょうぶ」なのは上に書いたようなヒミツ、
努力と焼成技術の裏打ち、があるからなんです。

 

どうでしょう?使こてみてください。

☆使いはじめにヘンなグレーの斑点がっ!

 高い温度で焼くために土の中の長石の粒が釉薬(うわぐすり)の
 表面まで溶け出してることがあります。使いはじめにはこの穴に
 水がしみ込んでグレーの斑点が浮き出たように見える。乾くと消える。

 気にせず使いつづけてください。使いつづけてるうちに納まります。
 これはこのちいさな穴に水にふくまれた微成分がフタをするからです。
 シミになって汚れることなく斑点がでなくなります。

 柔らかく焼いた陶器だとシミがついたり、カビが生えたり、
 匂いがついたりしてしまう。八風窯の『焼き』はそうならない『焼き』です。

 もしなんかあったらどしどしメールや電話でクレームつけてください。
 クレーム、苦情がつぎの「良い品」へのステップですから。
 ぼくに『勉強』をさせてくださいませ。

 メール 0748-27-1955 八風窯の中根啓まで

 



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