三上 寛 展 2006.9.2(土)−10(日) 土 日 はAM10時〜PM6時まで 月‐金 はPM1時〜PM6時まで 記念ライブ 9/9(土)7時より 参加費\1,000- 雪でこしらえた小さな物語 #97 三上 寛 | 滋賀県東近江市の永源寺に、古い民家を利用した風野工房という ギャラリーがある。染色作家の野田浩二さんとのつき合いは古い。 彼が、ここに工房を開く前に、鈴鹿山脈の麓で同じようなギャラリー を営んでいた頃、工房の庭先に、特設の舞台をこしらえて、私の コンサートをしてくれたのは、もう十年以上も前のことだ。打ち上げ の席は賑やかで、奥さんの公子さんの手料理が身に沁(し)みた。 翌朝、まださめない酔眼のまなこをこすりつつ、衝動的に広く大き な和紙に墨を入れる。無性に何か、筆を持ちたくなったのだった。 しばらくぶりに再会し、新しくなった工房に足を運ぶと、その時残し てきた私の絵が、凛とした床の間に安置されていた。今度カンさん の絵を染めてみようと思っているんだと言った。白い雪原は、私の 奥底でいつも、一枚の丹念に漉かれた白い和紙である。 | (ゆきのまち通信104より) |
■展示風景
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